「日本民藝協会民藝講座・第3期」開講
料理から民藝を考える
―会場受講、オンライン受講募集―
全6回
日本民藝協会では、〈民藝〉をより深く理解し、日々の暮らしに生かしてゆくための講座をこれまで行ってきました。今回からは、これまで開催してきた講座をさらに発展させ、異なる分野の専門家から見た〈民藝〉についてじっくりと語っていただきます。ぜひご一緒に、「これからの民藝と暮らし」のあり方を共に考え、深めていきましょう。本講座の講師には料理研究家の土井善晴氏をお迎えします。今回の目的は「民藝を知る」「料理を知る」「我を知る」ことです。「料理は美の問題である」という考えをもとに柳宗悦の民藝論を読み解いていきたいと思います。「美と生活を結ぶ」ということはどういうことなのか、これは料理を持って補完することができると土井氏は考えています。柳が追求したところを私たちも追求していきたいと思います。
〔講師・土井善晴氏の本講座へかける思い〕
スイス・フランスの三つ星レストランなどで、フランス料理を学び、日本料理「吉兆」で修業し超一流を目指していました。しかしながら、両親の営んでいた家庭料理を教える料理学校で講師となることを余儀なくされ、30歳になった私は絶望していたのです。 そんな折、たまたま訪れた京都の河井寛次郎記念館で、「家庭料理は民藝だ」と発見し、人の暮らしからこれほど美しいものが生まれてくると知るのです。暮らしの中心にあるのは料理。健全な、いや、正しい暮らしから美は生まれると気づいたのです。以後、柳宗悦の民藝論と料理論を重ねて、料理から人間を考えるようになっていました。それからすでに40年近くの時を経て、今、料理と民藝について語りたい、皆さんと考察を深め共有したいと願います。 民藝、そして料理の思想は、環境問題、気候変動、戦争、困難な時代を生きる私たちの希望だと信じます。
[会場受講]30,000円(一般)/28,000円(民藝協会会員)
[会場受講]お申し込みフォーム
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こちらに、メールアドレス、氏名、会員の有無、住所(〒も)、電話番号、受講理由等を入力し、送信ボタンを押していただき「お申し込みを受け付けました」が表示されると申し込み完了となります。表示が出ない場合等は、お手数ですが再度入力をお願いいたします。申込締切後、抽選の場合には受講の可否を皆様に、メールにてご連絡いたします(受講となった方は決済方法等もその際にお知らせをいたします)。
※応募多数の場合の抽選により落選となった方については、新たにオンライン受講の優先枠を設ける予定です。会場受講申込時に、オンライン受講を同時にお申し込みいただかなくて結構です。
[オンライン受講]15,000円(一般)/13,000円(民藝協会会員)
[オンライン受講]お申込受付サイト
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こちらで決済されると申込完了となります。オンライン受講は先着順となりますので、お早めの申し込みをお願いいたします。
講師プロフィール
土井善晴(どい・よしはる)氏
料理研究家、「おいしいもの研究所」代表。十文字学園大学副学長。東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。スイス、フランス、大阪での料理修業の後、父・土井勝料理学校講師、1992年「おいしいもの研究所」を設立。『一汁一菜でよいという提案』(新潮社)は、家庭料理を初期化し、料理を苦しみから楽しみに変える。近著『一汁一菜でよいと至るまで』(新潮社)、『ええかげん論』(ミシマ社)など。映画「土を喰らう十二ヵ月」で料理を担当。家庭料理を再評価する食事学研究により、2022年文化庁長官賞を受ける。
〔日程と講義内容〕
第1回
2025年1月17日㈮ 18:30〜20:00
総論Ⅰ「料理と民藝」
講師・土井善晴氏
「家庭料理は民藝だ」と説く土井氏の考えの基礎をお話しします。 「民藝の美は自然の摂理のうちにある」。自然と共存して生きていくことが料理や民藝の 根幹にあると土井氏は考えています。そして土井氏と料理する意味についても考えます。
第2回
2025年1月24日㈮ 18:30〜20:00
総論Ⅱ「料理の構造」
講師・土井善晴氏
総論Ⅰに続く内容です。皆さんは「和食文化」を理解していますか? ここでは、「和食文化」の学び直しに取り組みます。ケ・ハレという日本の価値観と レシピのいらない「日常の料理の仕方」を考えます。
第3回
2025年1月31日㈮ 18:30〜20:00
総論Ⅲ「こころの生活―美醜の区別―」
講師・土井善晴氏
「おいしいもの」とは何でしょう。「おいしい」は日本列島の四季が密接に関わっていると 土井氏は考えます。四季の移ろいから人は何を感じるのか、衣食住も季節とともに変化します。 日々の暮らしに何を必要としているのか、考えてみたいと思います。
第4回
2025年2月14日㈮ 18:30〜20:00
テーマ「民藝の境界」
講師・土井善晴氏 ゲスト講師・中邑賢龍氏(東京大学先端科学技術研究センター名誉教授)
ゲスト講師である中邑氏が蒐集した北欧の工芸品をご覧いただきながら、 柳宗悦らが見出した民芸品との特徴を比較しつつ、北欧のデザインやその機能美を探ります。
第5回
2025年2月21日㈮ 18:30〜20:00
テーマ「民藝と料理の対話」
講師・土井善晴氏 ゲスト講師・杉山享司氏(日本民藝館常務理事)
ゲスト講師の杉山氏と〈民藝〉の思想について改めて考えていきます。 「民芸品」とはどういうものを指すのか、実際に民藝運動に関わった人々は日々の暮らしで 美しいものを取り入れていました。彼等が日頃感じていたことなどもお話しいただきます。
第6回
2025年 2月28日㈮ 18:30〜20:00
テーマ「民藝の楽しみ方」
講師・土井善晴氏
道具にまつわるお話しをします。ものの形と実用性、うつわの楽しみ方、 味わい方などを土井氏がお持ちのものを実際に見て触っていただきます。
[ゲスト講師]
中邑賢龍(なかむら・けんりゅう)氏
東京大学先端科学技術研究センター名誉教授。現在はシニアリサーチフェローとして子どもの教育プログラム「LEARN」に取り組む。同時に、趣味として北欧の家具・陶器・ガラスの研究も進める。
杉山享司(すぎやま・たかし)氏
専門は近代工芸史(柳宗悦と民藝運動を中心に)、博物館学。1982年に日本民藝館に学芸員として就職、2008年に学芸部長に就任。現在は公益財団法人日本民藝館常務理事、日本民藝協会常任理事、法政大学等非常勤講師。近著は『柳宗悦と京都』(光村推古書院、2018年)、『もっと知りたい 柳宗悦と民藝運動』(東京美術、2021年)。
〔受講上の留意点〕
・全6回に参加できることを原則としています(参加できない講座がある場合の差額は返金いたしません)。 ・会場受講者の受付は18時より会場で行います。 ・講座開講後に期間限定にて、録画配信を予定しております。会場受講者、オンライン受講者ともに視聴可能ですので、 各講座終了後に、アクセス方法をご案内いたします。
・お申し込みされた方以外の方の受講はできません。
・会場内での飲食、録音、録画等はご遠慮ください。
・オンライン受講には、Web会議サービスのzoomを利用します。視聴に必要な端末、インターネット環境等は各自でご準備ください。なお、視聴のためのzoomアドレスやID、パスワードはお申し込み確認後、お知らせいたします。
・講師の都合他やむを得ない事情で休講の場合は、原則として補講等を行います。
・会員価格の適用は、民藝協会会員と2019年度民藝講座第1期、2023年度民藝講座第2期受講者の方のみです(ネット会員含む)。各地民藝館友の会会員等は含まれませんのでご注意ください。
・申し込み受付後に受講をキャンセルする場合は、規定のキャンセル料を頂戴します。
〈開講日1カ月前まで〉1,100円/ 〈開講日30日前から15日前まで〉受講料の30%/〈開講日14日前から3日前まで〉受講料の50%/〈開講日2日前以降〉 受講料の100%(返金不可)
・受講者確定後オリエンテーションを動画で配信します。
お問い合わせ̶ 日本民藝協会 〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-33 TEL 03-3467-5911 FAX 03-3467-4537 e-mail mingei@jade.dti.ne.jp URL https://www.nihon-mingeikyoukai.jp
主催・日本民藝協会 後援・日本民藝館
チラシのPDFデータです。
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民藝講座第3期